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京王線沿線Walking7 (185) 20・03・21

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清岸寺・本堂

  早春の都心の片隅に歴史と異国情緒を探しに笹塚駅をスタート、清岸寺→多田神社、宝福寺→氷川神社→酒呑地蔵→幡ヶ谷不動尊→旧玉川上水緑道(初台地区~西原地区)→東京ジャーミィ→古賀政男音楽博物館→駒場公園→駒場東大前駅までの10キロメートルのウォーキング!
 
 清岸寺(渋谷区幡ヶ谷)は小田急線・参宮橋駅近くの東京乗馬倶楽部の所にあったが、明治42年(1909)にそこが陸軍の代々木練兵場に取り込まれることになった。明治維新の廃仏毀釈(はいぶつ きしゃく)でちょうど廃寺になっていたこの地に移転して来た。
 向拝(こうはい、ごはい)右手に大きな数珠が滑車に掛けられている。それを手前に繰るとカチッと音がくる。カチッ、カチッ、カチ、カチ、カチ・・・と数珠を回して参拝する。面白いニャ~!


昭和20年、アメリカ軍の東京大空襲で過去帳を除き全て焼失してしまった。本堂は昭和26年に千葉県岩井町にあった民家を移築したもの。

向拝 : 仏堂の正面に本屋から張り出して庇(ひさし)を設けた部分。参詣人が参拝する場所。

参道から参宮橋駅に下る坂道の途中に「陸軍省所轄地」の石の角柱(高さ50cm、幅20cm)が残っている。

 中野区南台にある宝福寺(中野観音)は多田神社に隣接してある。多田神社の鳥居は明神鳥居(2)と神明鳥居(1)が、さらに転(ころ)びがある神明鳥居(2)が混在している。なぜ統一されていないのだろう?

 また、渋谷区に入って本町(ほんまち)の氷川神社は、幡ヶ谷村の鎮守さま。ところでこの本町というのは、幡ヶ谷村で最初の開墾地ということであって、幡ヶ谷本町という意味(幡ヶ谷村の中心地、本村)

 やはり(幡ヶ谷)本町にある酒呑地蔵(さけのみ じぞう)は、昔むかし、幡ヶ谷村に移住者がやって来て農家で真面目に働いていた。それに感心した村人が正月にご馳走したところ、その者は酔って川に落ち溺死してしまった。そこで、村人たちは酒呑みをなくすため地蔵を建立し供養したとある。
 でも、話を聞いてみると事実はだいぶ違うようだ。働き者どころか厄介者だったので村人はその移住者を殺害。その犯行を隠すために美談に仕立て上げたという。美談の裏の事実。


 不動通り商店街に出る。

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幡ヶ谷不動尊・弘法大師修行像

 幡ヶ谷不動尊(荘厳寺、しょうごんじ)(幡ヶ谷)本町にある。室町時代・後期に創建されたとあるが、太平洋戦争でのアメリカ軍による無差別空爆で全てが灰燼(かいじん)と化してしまった。境内に「大東亜戦争 戦没者慰霊之碑」がある。

 山手通りに出て、水道道路を越える。右にオペラシティ、左にNTT東日本の本社ビル、そして旧玉川上水緑道を行く。

 玉川上水・新水路は淀橋浄水場に引くため(明治29年新水路完成)のものであったが、関東大震災(大正12年)でその一部が破損してしまった。そこで甲州街道の下に導水管を通し(昭和12年)、水路は埋めて道路にした(水道道路といい、水道の名を残している)
 一方、玉川兄弟が掘削した玉川上水・旧水路は緑道になっている。


昭和40年、淀橋浄水場廃止。玉川上水は上水としての使命を終える。玉川上水については、平成19年4月1日の チビのお出かけ 103 を見てね。

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東京ジャーミィ
 
 小田急線・代々木上原駅付近に東京ジャーミィと古賀政男音楽博物館がある。
 東京ジャーミィはトルコ共和国の援助のもとに建立された日本最大のモスクで、「東京モスク」 とも呼ばれていて、尖塔(せんとう、ミナレット)が青空を切り裂くように立っている。
 躯体工事と設備工事は鹿島建設が施工したが、内装と外装はトルコから運んだ材料で、トルコの伝統職人の手で仕上げられたという。モスクの中に入ったのは初めてだニャ~。異文化がここにある。異国情緒を充分味わうことができた。


ジャーミィはトルコ語で寺院のこと、モスクはアラビア語。

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駒場公園・旧前田侯爵邸

 目黒区駒場の駒場公園には、チューダー様式(イギリス後期ゴシック建築様式を簡略化したもの)の洋館が建っている。

ポーチの白っぽく見える縁取りとポーチの上の手摺りには日華石が使われている。日華石は火山灰が堆積してできた凝灰岩(ぎょうかいがん)

駒場公園については、平成18年7月15日の チビのお出かけ 62 をみてね。

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旧前田侯爵邸・婦人室

 この建物は旧加賀百万石・前田家第16代当主の本邸として昭和4年に欧州建築の粋を集めて建築され、当時東洋一の邸宅といわれた。外壁には当時流行ったスクラッチタイル(scratch tile、引っ掻き模様を刻んだタイル)が貼ってあり、玄関ポーチ(車寄せ)の扁平アーチにはアクセントに日華石(にっかせき、観音下石、かながそいし)が用いられている。。

 内部はというと、一変して王朝風の装飾になっていて、各室にはイタリア産大理石のマントルピース(mantelpiece、炉棚)が配されている。2階にある婦人室にはマントルピースの上に鏡がはめ込まれていた。

 ・ 鉄筋コンクリート造り 地上3階、地下1階建て
 ・ マンサード屋根(mansard roof、腰折れ屋根)
 ・ 尖塔3箇所、 屋根銅版葺き
 ・ 建築面積 1,129㎡  延床面積 2,930㎡
 ・ 地下1階 507㎡、1階 997㎡、2階 872㎡、3階555㎡

 ここを出るとゴールまで500メートル。

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駒場野公園の桜

 ゴールした後で駒場公園の向かいの駒場野公園に行ってみた。桜が咲き初めていた。昨日午前中の花起こしの雨にあって咲き出したのだろう。

 雨に濡れ 切っ掛けつくる 花起こし (チビ) 

 今日、開花宣言が出た。来週はお花見だニャ~!!

 いつ花見 待つももどかし 魂奮(たまふ)られ 』 (チビ)

駒場野公園については、平成20年5月5日の チビのお出かけ 153 を見てね。

 ・・・ 今年のキーワードは 『 解 』 ・・・
(チビの日記!!チビのお出かけ 185 )

by chibi-papa | 2009-03-21 14:39 | チビのお出かけ  

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