マリンタワーと氷川丸 (170)20・10・11

 今日から3連休。10月13日(月)は「体育の日」で、アメリカは「コロンブスの日(Columbus Day)」。連休明けが怖い。
 先月14日に破産した投資銀行 リーマン・ブラザーズが発行していた債券をめぐるCDS(債券破産保険 Credit Default Swap)の保険金が確定する。CDSは爆発の条件がセットされている火薬庫のようなもので、一つでも爆発(破綻)すると次々と誘爆する(ドミノ倒しになる)。即ちシステミックリスク(systemic risk)がある。
 昨日の主要七ヵ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議での対策の有効性が試される。

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ワールドフェスタ・ヨコハマ(山下公園)と改修中のマリンタワー

 山下公園では世界の食と文化を集めたWorld Festa・YOKOHAMA 2008 が開かれていた。来年が横浜開港150周年なので、それを記念して安政の5ヶ国条約締結相手国であるアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・オランダのコーナーなどがありとても賑やかだった。

日米修好通商条約により、横浜・函館・新潟・兵庫・長崎の5港が開港したが、横浜は一寒村にすぎなかったため、条約締結の翌年(1859年)の開港となった。よって、今年が修好通商条約締結150周年。来年が横浜開港150周年。

1858年(安政5年)に江戸幕府は5ヵ国と修好通商条約を締結した(条約実施は朝廷の勅許が出た1865年)。修好通商条約は不平等条約であったため、その不平等な部分を解消するのに、締結から53年もかかった。フェスタに浮かれているばかりでなく、少しは不平等条約改正の労苦も思い遣ってね。

 山下公園に隣接して106mのマリンタワーがある。マリンタワーは横浜開港100周年記念事業の流れから昭和36年(1961)に建設された。今度は横浜開港150周年に向けてのリニューアルが始まった。
 下から上に向かって白から赤に変わるグラデーションだったのを、来春までにシルバーを主体に内部はブラウンオリーブに塗り替えるという。まもなく工事ネットですっぽり覆われようとしている。

 今まで航空法で60m以上の塔などは赤と白の昼間障害標識が義務づけられていたが、高層建築物が多くなってきたことにより平成12年(2000)に150m以下は規制が緩和され、塗装色の制限が免除された。
 そこで、周囲の景観に同調した塗装が可能になったというわけ。

 横浜港発祥の地「象の鼻」の再整備もおこなっていて、来年の横浜開港150周年記念に向けて準備が進められている。盛大になりそうだニャ~!


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山下埠頭から見た氷川丸

 白地に引かれた二本の赤いライン(日本郵船の印)が目立つ。氷川丸は昭和5年(1930)に竣工した貨客船で、横浜ーシアトル航路に就航。太平洋戦争中は病院船として、戦争直後は引き揚げ船として使用された。
 昭和25年から十年間、国際航路に復帰した。戦前・戦後を通じて北太平洋を238回横断し、延べ2万5千人の乗客を運んだ。その最後の年(昭和35年)の乗客の1人にフルブライト留学生として下村脩(おさむ)氏が乗船していた。

 一昨日の新聞に大きく 『 ノーベル化学賞 下村氏(80)』 と載っていた。下村氏は渡米後、プリンストン大学で発光するクラゲ(jellyfish)の研究を始め、GFP(Green Fluorescent Protein 緑色蛍光蛋白質)を発見。さらにその蛋白質の分離・精製にも成功した。
 この蛍光蛋白質は医学やバイオテクノロジーの分野の研究で広く利用され、医薬品開発に欠かせない道具になっていることからノーベル賞受賞となった。


小林誠氏64歳と益川敏英氏68歳、それに日本生まれのアメリカ人・南部陽一郎氏87歳の3氏が素粒子理論でノーベル物理学賞・受賞の報道が10月8日あったばかり。
南部氏が昭和35年に「対称性の破れ」に繋がる基本理論を数式化し、それを基に小林・益川の両氏が昭和48年に「対称性の破れ」をクォークが6種存在することの説明に成功した。

今回のノーベル化学賞と物理学賞で、不思議な自然の現象を観察してその中から見つけるのが科学の鉄則だということをあらためて感じた。人間は自然とは全く異にするデリバティブを金融工学の粋を集めてつくり出し、それがフランケンシュタインを生み、やがて人間に牙を剥いてくる。そして金融も産業も生活も崩壊!
自然に科学は適(かな)わないということを肝に銘じる必要がある。

 氷川丸は30年間働いた後、余生は静かに ここ「山下公園」に係留されている。今年、リニューアルされ若返った。山下公園も昭和5年に開園したから、氷川丸と山下公園は同年生まれ。下村脩氏は昭和3年生まれだから、氷川丸や山下公園より2年先輩。

(チビの日記!!チビのお出かけ 170 )






〔付録〕 ノーベル賞の賞金は非課税

 ノーベル賞受賞者には1千万スウェーデン・クローネ(約1億4千万円)の賞金が贈られる。今回の物理学賞の受賞者は3人で、うち南部陽一郎氏が単独研究で、小林誠氏と益川敏英氏が共同研究での受賞となるため、賞金は南部氏が2分の1(約7千万円)、小林・益川両氏がさらに2分の1(約3500万円)ずつとなる。
 一般に、賞金は一時所得として課税の対象となるが、ノーベル賞の賞金は所得税9条ー13で非課税となっている。この他、文化功労者年金、日本学士院賞・日本芸術賞の賞金なども同じく非課税扱いとなる(オリンピックメダリストへの報奨金は租税特別措置法で非課税)
 ところが物理学受賞者の中で南部氏は非居住者なので、国内で生じた所得のみ課税対象となるが、ノーベル賞の賞金は日本で生じるものではないので、賞金が非課税になるかどうかはアメリカの税法の規定による。化学賞受賞者の下村脩氏もやはり非居住者と思われるのでアメリカの税法に委ねられる。

・ 我が国の所得税法は、個人の納税義務者を「居住者」と「非居住者」に分けている。居住者とは、国内に住所があるか、現在まで1年以上「居所」がある人のことで、それ以外が非居住者ということになる。

(情報提供 TaxHouse渋谷駅南口店 FAX03-3463-1652 )
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by chibi-papa | 2008-10-11 20:06 | チビのお出かけ  

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