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(83)18・10・28 そば畑

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蕎麦の花と実

 舌状(ぜつじょう)台地の先端にかつて深大寺城があったという。城跡は今では広場になっていて、その一角に蕎麦畑がある。深大寺小学校の生徒が育てている蕎麦に黒い実がなっている。来月上旬には収穫の時期だというのに白い花がポツポツ残っていて、花と実が共存している。
 この黒い殻を取り除いたのが蕎麦粒で、それを臼で挽(ひ)いて蕎麦粉にする。一つの実からはほんの少ししか蕎麦粉は取れない。
 
 蕎麦は江戸時代以前には、蕎麦粉に熱湯を加えて混ぜた「そばがき(蕎麦掻き)」が一般的であったが、江戸時代には細く切られた「そばぎり(そばきり、蕎麦切り)」が出てきた。現在は「そばぎり」が一般的であるので、単に蕎麦と言ったら「そばぎり」を指す。
 蕎麦の語源は「そばむぎ」で、蕎麦の実を見ると尖っているので、「とがったもの」を意味する「稜(そば)」からこう呼ばれるようになった。実だけでなく全体を見ると、大きな草→高い草→喬+草冠→蕎。これで「そば」を表し、「そばむぎ」なのでそれに麦を加えて、蕎麦という字になった。もし「そば」に稜麦という字を当てたとしたら、喉に引っ掛かりそうで柔らかい「そばがき」や滑らかな「そばぎり」のイメージに合わない。

 その蕎麦は古くは奈良時代、養老6年(722)に第44代元正(げんしょう)天皇が、蕎麦を国の救荒作物として植え付けを勧めたことが『続日本紀(しょくにほんぎ)』に記されている。そのことから元正天皇は蕎麦天皇とも呼ばれている。


写真では分かり難いけど、蕎麦の実は三角卵形で突起状になっている。

救荒作物(きゅうこう さくもつ) : 凶作に備えるために栽培する作物。

 (チビの日記!!チビのお出かけ 83)
・・・ロハス的な生活を心がけていきたい・・・

by chibi-papa | 2006-10-28 22:41 | チビのお出かけ  

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