二天門の敷居23・07・17

e0031605_15333083.jpg
二天門から見た五重塔

 浅草寺の東に位置する二天門には、武装した持国天(じこくてん)と増長天(ぞうちょうてん)がいて、仏法を犯す邪鬼を踏みつけた姿で仏教を守護している。

 向って右(吽)の持国天は左手に独鈷(どっこ)を掲げ、右手を腰に当てている。向って左(阿吽の阿)の増長天は反対に右手を挙げて三鈷(さんこ)を持ち、左手を腰に当てている。 どちらも寄木造(よせぎづくり)で目には玉眼が入れられ、なかなか力感溢れる造作である。


持国天と増長天は広目天(こうもくてん)と毘沙門天(多聞天)と共に四天王に数えられ、それぞれ須弥山(しゅみせん、古代インドの世界観に於いてその中心に聳える山)の東、南、西、北を守護する神。

金剛杵(こんごうしょ) : 両端が尖った短い棒状のもので、密教で用いる法具。一般に独鈷といわれるが、両端が三つに分かれているのは特に三鈷という。元は古代インドの武器。

 二天門から五重塔と本堂(観音堂)が見える。五重塔と本堂は昭和20年の東京大空襲で焼失したが、五重塔は昭和48年に、本堂は昭和33年に再建された。
 この二天門は戦災からも免れ、浅草神社と共に重要文化財に指定されている。


現存している木造の建築物
・1618年建立(築393年)・・・六角堂
・1649年建立(築362年)・・・浅草神社、薬師堂、二天門
・1777年建立(築234年)・・・伝法院
(二天門の目の真ん前に「日本堤消防署二天門出張所」があるから安心。でも油断は禁物。)

e0031605_153426100.jpg
二天門から見た本堂

 最後の太政大臣・三条実美(さんじょう さねとみ)筆「二天門」の扁額(へんがく)が掲げられている。

 本堂は今年の1月に屋根の葺き替え工事が終わったが、二天門は去年の2月に改修工事が終わっている。 改修後の門は、① 軒下がオレンジ系の朱色になった。② 敷居を復活させ、それを跨ぐ木製のスロープを付けた。そのため門扉は閉められなくなった。③ 「二天門」の扁額が変わったような気がする。 ④「二天門」と書かれた大きな提灯は取り外されたままになっている。


三条実美 : 幕末・明治前期の公家・政治家。急進的攘夷派の指導者として長州藩と提携。明治維新後は新政府の議定(ぎじょう)・太政大臣・内大臣などを歴任した。

二天門の敷居は35センチある。雷門の方は今は削り取られてフラットになっているが、本来、山門の敷居はお寺に邪鬼が入るのを防ぐ結界(けっかい)となっている。しかし躓(つまず)いて怪我をしたり、敷居の上に足をつける人がいる(敷居に乗ってはいけない!)ので、このようにスロープを付けたりフラットにしたりしている。
放射線量の閾値(しきいち)と言ったときの閾は敷居に同じ。低線量に至るまで直線的に存在し続け、閾値はない。即ちどんなに微量な被曝であっても人体へのリスクはあるというのが、BEIR(ベイル、電離放射線の生物学的影響に関する委員会)での結論である。

e0031605_1534062.jpg
二天門前に置かれている空の手水鉢

□ あれ~、手水鉢には「金龍山随身門」と刻まれているニャ~。
■ 浅草寺の山号は金龍山(きんりゅうざん)だから、それはいいとして、なぜ二天門の前に随身門と刻まれた手水鉢があるかというと、二天門は元々は随身門と言っていたんだ。かつて日光東照宮祈願所(浅草東照宮)があって、その将軍の御成門として1618年に造立されたんだ。

□ 怖れ多くも将軍専用の門だったんだ~。知らなかったニャ~。
■ 随身とはボディーガードの意で随身像として豊岩間戸命(とよいわまどノみこと)と櫛岩間戸命(くしいわまどノみこと)の二神が安置されていたのさ。その浅草東照宮は1631年と1642年の火災で焼失してしまってね、随身門も焼失してしまったが随身門は1649年に再建されたんだ。だが、その元になっていた浅草東照宮は再建されずご神体は江戸城内に移されその後、上野に東照宮が建てられたというわけさ。

豊岩間戸命(阿)、櫛岩間戸命(吽) : この二神は古事記に「御門の神」とあり、外からの邪霊の侵入を防ぐ神。
 
□ 随身門と東照宮は別れ離れになってしまったんだニャ~。それで随身門が二天門になった切っ掛けは?
■ 明治元年(1868)に明治新政府によって神仏分離令が出されね、それで明治17年にそれまであった随身像は浅草神社に移されたんだ。

□ そうか~。随身像から持国天と増長天の二天像になったので二天門と改称されたんだニャ~。
■ より正確に言うとだね、まず鎌倉八幡宮(鶴岡八幡宮)から多聞天と持国天が奉納されたんだが、その修復中、昭和20年の戦災で多聞天と持国天が焼失してしまったんだ。そこで昭和32年に上野寛永寺から持国天と増長天が移され今日に至っているんだ。

(チビの日記!!チビのお出かけ)
[PR]

by chibi-papa | 2011-07-17 23:00 | チビのお出かけ  

<< 護良親王の最期23・07・23 今戸神社の招き猫23・07・17 >>