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三番瀬 22・12・05

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三番瀬(さんばんぜ)

 京葉線・二俣新町駅で下車。そこから船橋三番瀬海浜公園まで歩くこと30分。午前10時、広大な干潟がドンドン浮かび上がり リップマーク(波の紋)が続く。葛西臨海公園の観覧車の先に富士山がぼんやりと見える。船橋航路や市川航路があって、すぐ近くを船が行き来している。五井あたりなのだろうか、大きな貨物船が並んでいる。
 潮の匂いに包まれながら歩く干潟。足元をよ~く見ると軟体動物のアメフラシがかたまっていたり、身がついている牡蠣があったり。アッ!ナミマカシワ(波間柏)の貝殻を見~っけ。これでパパに首飾りを作ってもらおうっと。
 今日は大潮なので干満の差が大きい。11時半頃にはもうドンドン潮が入ってきたので、防波堤に上がってお昼にした。


 湾が荒れたのかニャ~、大量のマテガイ(馬刀貝)やアオサ(海苔)が浜に打ち上げられている。何と言っても三番瀬は野鳥の宝庫。スズガモ(鈴鴨)やハマシギ(浜鴫)それにミヤコドリ(都鳥)がイル、いる、居る!スズガモの群の中になぜかビロードキンクロ(天鵞絨金黒)が一羽、ボス顔してふんぞり返っている。

 三番瀬は魚の産卵場であり、魚の揺り籠でもある。スズキ(鱸)やカレイ(鰈)などが漁獲され、スズキは船橋漁港に千トンも水揚げされるというから驚きだニャ~!これも三番瀬を残して置いたお陰で、江戸前の魚が今でも食べられる。ラムサール条約登録に向けた動きがあるようだけど、いろいろ懸念があって未だ実現していない。登録されたらここまで干潟に入ってこられなくなるかもしれないニャ。

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フーテンの寅

 帰りは京成バスに乗った。終点の京成船橋駅前まで乗った。そこから京成電車で柴又に寄った。柴又駅前ではフーテンの寅さんがお出迎え。

・ ねえ、寅さん。帝釈天の他に隠れた見どころはな~い?
・ チビちゃん、八幡神社に行ってみなよ。古墳の石室があるよ。9年前、そこから人型埴輪が出土してね、それがさ~帽子をかぶっていて、おいらに似ているっていうんで話題になっているんだ。名付けて「寅さん埴輪」。
「郷土と天文の博物館」に展示されているからそこにはないけど、「寅さん記念館」に行けばレプリカがあるよ。
・ 寅さん。ありがとう。
・ 八幡神社はそこの踏切を渡ってすぐだからね。


 「寅さん埴輪」が出土したのは平成13年8月4日。それは奇しくも寅さんの5年目の命日だった。
渥美清(本名:田所康雄):昭和3年(1928)3月10日~平成8年(1996)8月4日。享年68。

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柴又八幡神社・古墳のモニュメント
 
 賑やかさがうそのように境内は静まりかえっている。いるのは烏が一羽。本殿の裏に石室がある。島俣塚とある。養老5年(721)の戸籍に下総国葛飾郡大島郷島俣の記録がある。島俣(しままた)のシマがいつしかシバになって柴又となったようだ。
 養老年間というと、養老律令が制定されたり、日本書紀が撰上された頃で、今から1300年も前の奈良時代、この辺りに豪族がいたんだニャ。


 大島郷戸籍に刀良(とら)と佐久良売(さくらめ、売は女性の意)という名前が出てくる。山田洋次監督はそれを知っていて、主人公(フーテンの寅)とヒロイン(さくら)の名前を決めたのかニャ~。それとも偶然なのか?帰りにフーテンの寅さんに聞いてみよっと。

by chibi-papa | 2010-12-05 23:59  

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