京王沿線Walking8 (189) 21・04・18

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  京王堀之内駅前

 今年度の京王沿線ウォーキングが始まり、新しいスタンプカードをもらう。完歩賞を目指して頑張るニャ。
 今回は多摩横山ノ道で木漏れ日(こもれび)の揺れる林の中を歩こうと、京王堀之内駅を午前9時半にスタート→別所公園→多摩横山ノ道→一本杉公園→多摩横山ノ道→若葉台駅までの11km。
 毎回約2,500人が参加するこのウォーキング、ニャンコはボクだけだニャ~!

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  多摩横山ノ道

 武蔵国衙(こくが)が現在の府中市にあった時代、府中から見て多摩市付近で東西(横)に連なる山を「多摩の横山」と呼んだ。古代東海道や鎌倉街道がこの丘陵を貫いている。防人の通り道となっていて万葉集 第20巻には、

 『 赤駒を 山野に放し 捕りかにて 多摩の横山 徒歩(かし)ゆか遣(や)らむ

が収録されている。 「防人(さきもり)に出かける夫に、せめて馬を持たせたい。しかし、赤駒は放し飼い中だし、あまりにも急な召集だから捕えている間もない。もう二度と会えないかも知れないのに、あの多摩の横山を越えて、難波までの遠い路を歩いて行かせてしまった。」と、武蔵国豊島郡の防人を送り出した妻が嘆いている。せめて馬を持たせてやりたい。だが、明日からの農作業のことを考えると・・・でも、これからの暮らしにどんなに差支えがあろうとも夫に馬を持たせよう。そう心に決めたが肝心の馬を捕えている間がない・・・そんな荒い息遣いが聞こえてくるようだ。


e0031605_16222995.jpg 防人の召集令状を出すと、逃亡を警戒してか早々に武蔵国衙(府中)に集合させられた。

万葉集 : 4千5百余首から成る歌集で、大伴家持(おおともノやかもち)が編纂し奈良時代末期に成立した。万葉集には防人のために徴用された兵や、その家族が詠んだ歌(防人歌)が百首以上収録されている。
  防人見返りの峠

 九州北部や壱岐・対馬の防衛のため召集された防人は、弓や太刀などの武具から草鞋(ぞうり)に至るまでの経費は全て自弁で国衙の府中に集合させられ、軍団を編成して難波まで徒歩あるいは馬で、瀬戸内海は船で九州へ赴任した(難波までの旅費も自弁)
 防人の任期は往復の日数を除いて3年間。屯田兵(とんでんへい)のように農業で自給自足しながら、防衛任務と厳しい訓練に明け暮れた。
 この歌を詠んだ宇遅部黒女(うぢべノくろめ)の夫は果たして無事に帰還できたのであろうか。


防人(さきもり) : 大化改新(たいかノかいしん)の後、663年に朝鮮半島の百済救済のために出兵した倭軍が白村江ノ戦い(はくすきのえノたたかい)で唐・新羅の連合軍に敗れ、百済は滅亡した。そのことで今度は唐・新羅が我が国に攻めて来るのではないかとの憂慮から、北九州沿岸の防備のために設置された辺境防備の兵。太宰府がその指揮にあたった。

防人の交替の時期は3月。1か月ほどかかるので、出発は1月の中旬から2月初旬。寒風の中を一路西へ西へと・・・

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  多摩横山ノ道

♪ 明日はお立ちか (昭和17年)
[作詞] 佐伯孝夫 [作曲] 佐々木俊一 [歌] 小唄勝太郎
一、
明日はお発ちか お名残り惜しや
日本男児(やまとおのこ)の 晴れの旅
朝日を浴びて 出発つ(いでたつ)君よ
拝む心で 送りたや
二、
駒の手綱を しみじみ取れば
胸にすがしい 今朝の風
お山も晴れて 湧き立つ雲よ
君を見送る 峠道
三、
時計みつめて 今頃あたり
汽車を降りてか 船の中
船酔いせぬか 暴風(あらし)は来ぬか
アレサ夜空に 夫婦星(みょうとぼし) 

 多摩丘陵の大半は開発されて多摩ニュータウンとなり、昔日を偲ぶものはこの多摩横山ノ道ぐらいになってしまった。
 宇遅部黒女(700年代前半)と小唄勝太郎(1942年)、三沢あけみ(1964年) の歌を比較しながら歩く。


♪ 明日はお立ちか の元歌
一、
明日はお発ちか お名残り惜しや
なまじ逢わねば 泣くまいに
心と心 繋いだ糸は
何で切れましょ 切れやせぬ
二、
思うばかりで 口には言えず
握るこの手を 忘れずに
お山も今朝は 泪で曇る
君を見送る 峠道
三、
時計みつめて 今頃あたり
汽車を降りてか 船の中
船酔いせぬか 暴風は来ぬか
アレサ夜空に 夫婦星

 この元歌を昭和39年に三沢あけみ によってリバイバルヒットさせたという珍しいケース(三善英史も歌っている)。  
 元歌のままでは検閲に通らないということで、手直しした歌詞で昭和17年に発表されたのが、勝太郎バージョンの ♪ 明日はお立ちか である。

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  若葉台駅前

 また会ったニャ~!あの時(平成19年6月16日のチビのお出かけ 118)は君の頭の上に乗って御免よ~!

小唄 勝太郎(明治37年~昭和49年) : 鶯歌手(うぐいすかしゅ、芸者出身の歌手)。端唄風にアレンジした新民謡の普及などの功績により、紫綬褒章(しじゅほうしょう)、勲四等宝冠章(ほうかんしょう)を受章。享年69。
平成17年には故郷の新潟市中央区に「小唄勝太郎顕彰碑」が建てられた。 
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by chibi-papa | 2009-04-18 15:16 | チビのお出かけ  

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